第3回 「生活と水」上映とお話の集いに参加して

筆者:上原 珠枝

55年前の映画はとても興味深いものでございました。

私は、東京都水道局の委員会等で「水道のそもそもの目的は公衆衛生であった」とお聞きし、理解はしていたつもりですが、この映画でその本当のところを見せて頂きました。

現在は安心安全で尽きることが無いのがあたりまえのように使っている飲用の水に、いかに大変な時代があって今があるかをあらためて知りました。

内藤幸穂先生のお話がまた、当時を知る方でなくては語れないもので、貴重な機会に巡り会わせた幸運をありがたく感謝申し上げます。

私の住んでいる東京の港区芝浦の地でも「芝浦物語」と称して、古くからお住まいの方々と大戦後からの芝浦の様子(昔の運河と町工場、倉庫群から今はベイエリアのビル、マンション群)を市民の皆でお聞きする機会を持ったことがあります。かつてあったまちの様子、人々の様子などお聞きすることで更に地元のまちを深く知り、愛着をもつようになっています。

また、坂本弘道様のIWA世界会議とウィーン旅行記の写真とスケッチとお話もスマートなセンスと知性、水道界への愛情に満ちていて、この世界 には疎い私にも分かりやすく、楽しく面白くお聞きいたしました。

坂本様はご出身は関西のどちらでしょうか?夫の両親(兵庫県の但馬地方出身)の言葉に似ていて、あたたかく 懐かしかったです。懇親会の場でお聞きしたいと思いながら、面識な無かったもので遠慮してしまいました。どうか機会がございましたらご紹介くださいませ。

私は今年度、水団連の機関誌「季刊 水団連」に「山を動かしたいー森と木と建築と環境と市民をつなぐことを目指 してー」 と言うタイトルで連載エッセイを書かせて頂いております。このために年4回発行の機関誌掲載号を頂いており、わずかなことではありますが 、水道界のことを垣間見る機会がございます。坂本様はその水団連のトップなのですね、機関誌へのご寄稿も拝読しておりましたのにご挨拶をしないでしまったことを後悔しております。次回にはご挨拶させていただきたくよろしくお願い申し上げます。

今回の「生活と水」は、真に「温故知新」むかしの古きをたずねて、新しきを知る。水道の本来的な意義・使命を確認し、これからの社会のために新しい技術・知識・感性をもってさらなる水道の発展を期す機会となったと思います。『水を語る会』ならびに水道界のますますのご発展を心よりお祈り申し上げます。

筆者プロフィール

上原珠枝(うえはら たまえ 本名:藤野珠枝)

長野県生まれ。東洋大学工学部建築学科卒。藤野アトリエ一級建築士事務所・主宰。 「森と木と水と建築と環境と市民をつなぐ」ことを人生の目標に、建築設計・監理を本業として、在住地域(東京都港区芝浦)のまちづくり活動、森林インストラクター活動、環境カウンセラー活動、母校東洋大学工学部・非常勤講師(講義名「建築と森と木と環境を考える」)などに奮闘中。

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