ステイホーム週間の出来事

筆者:名取 大輔

名取 大輔

 前執筆者である星野さんの指名を受け、リレーエッセイを執筆することになりました。過去の執筆者の皆さんの原稿を読むとハードルが上がり、くじけてしまいそうですので、思いつくままに筆を取ることにしました。特に日本水道新聞社の諸先輩方、内容が気に食わないかもしれませんが、生暖かい目で優しく見守っていただければ幸いです。  

 さて、今年は新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う緊急事態宣言が発令され、ゴールデンウィークを自宅で過ごされた方も多いのではないでしょうか。私も当初は妻の実家である沖縄に帰省する予定を立てていましたが、キャンセルしてオンライン帰省に切り替えました。沖縄の祖父母に続き、妻の姉弟(姉は沖縄、弟は東京)とオンライン飲み会も行いましたが、結構楽しかったです。  

 せっかく自宅に長期間おりましたので、長年気になっていた物置と庭の掃除をすることにしました。私の家は祖父の時代に購入したため、敷地面積はそれなりに広く、祖母と母が植木を好きなので、数多くの植物が咲き乱れています(というと聞こえはいいですが…)。これまでは見て見ぬふりをしていましたが、植木は伸び放題でしたし、花壇の土留めが十分ではなく、通路が土に覆われているような状態でした。植木を剪定し、通路を掘り返し、花壇の土留めを新設する中で、メーターボックスがありました。蓋を開けてみると、完全に土で埋没していました…。

 某スポンサーの検針員さんに心の中でお詫びをしつつ、水道メーターを掘り起こしました。掘り起こしながら何気なく母に、水道メーターは個人の財産ではなく水道局の財産であること、計量法の規定により8年に1回交換していることなどを説明したところ、知らなかったようで非常に驚いていました。  

 過去に新聞記事の中で、「一人ひとりの水道関係者が広報担当者として身近な人に情報発信をする。そうすれば水道の理解者が増えていくのではないか…」などと書いたことを思い出し、冷や汗をかきました。子供達には建設中の住宅地で止水栓から水道メーター、排水ますまでの水の流れを説明したりして、「お父さんは水道の話ばかり」と嫌がられていますが、まだまだ情報発信が足らなかったようです。まずは家族には水道の基礎知識ぐらいは説明しなければ…と思ったステイホーム週間の一日でした。あまりしつこく説明すると嫌がられますので、機会を捉えてという形になると思いますが…。